「PS5用なら、とりあえず240Hzを買っておけば間違いないよね?」
どうも、「ゲーム機乗りかえナビ」管理人のコウです。
中古ゲームショップの買取カウンターに8年立っていた元店員で、いまはモニターや配線まで含めたゲーム環境づくりを趣味でいじり倒しています。
冒頭のセリフは、店にいた頃に周辺機器売り場で何度も聞かれた質問です。
先に答えを置いておきます。
PS5、Nintendo Switch 2、Xbox Series X|Sは、どれもメーカー公式の仕様で「120」が上限です。
ゲーム機で遊ぶなら、120Hzの入力に対応した144Hz前後のモニターで天井に届きます。
240Hzが本当に活きるのは、PCで240fps近くを出せる人だけです。
この記事では、Hzとfpsの違いという基本から、各ゲーム機の公式仕様、見落としがちなHDMI端子の話、PCゲーマー向けの144Hz・165Hz・240Hzの使い分けまで、遊び方別に「何Hzを買えばいいか」を整理します。
目次
Hzとfpsは別物。モニターだけ速くても滑らかにはならない
リフレッシュレート(Hz)は、モニターが1秒間に画面を書き換える回数です。
フレームレート(fps)は、ゲーム機やPCが1秒間に作り出す絵の枚数を指します。
似ているようで、担当している機械が違います。
画面の滑らかさは、この2つのうち遅いほうで決まります。
60fpsで動くゲームを240Hzのモニターに映しても、新しい絵は1秒に60枚しか届かないので、見え方は60Hzのモニターとほとんど変わりません。
逆に、PCが200fpsを出していても、60Hzのモニターに表示できるのは1秒に60回までです。
もうひとつ知っておいてほしいのが、Hzの数字は大きくなるほど伸びしろが小さくなることです。
1回の書き換えにかかる時間に直すと、差がよく分かります。
| リフレッシュレート | 1回の書き換え間隔 |
|---|---|
| 60Hz | 約16.7ms |
| 120Hz | 約8.3ms |
| 144Hz | 約6.9ms |
| 165Hz | 約6.1ms |
| 240Hz | 約4.2ms |
60Hzから144Hzに上げると、1コマの間隔は約9.7ms縮まります。
ところが144Hzから240Hzでは、約2.8msしか縮まりません。
初めて60Hzから144Hzに替えた日の「視点を振っただけで分かる」感動を、144Hzから240Hzへの乗り換えでもう一度味わえるかというと、かなり微妙なわけです。
ゲーム機ごとの上限は「120」。公式仕様で確かめる
ここからは機種別に見ていきます。
ソニー、任天堂、マイクロソフトの公式ページで確認した内容を、先に表にまとめました。
| 機種 | 映像の上限 | 120で遊ぶ条件 | VRR |
|---|---|---|---|
| PS5/PS5 Pro | 120Hz出力(1440p・4Kでも可) | ゲームとディスプレイの両方が120Hz対応。4K 120HzはHDMI 2.1が必要 | 対応 |
| Switch 2(TVモード) | 4Kは60fps、1080p・1440pで120fps | 1080pか1440pを選び、ソフトが120fpsに対応 | 最大120Hz(2026年9月の本体更新で対応) |
| Switch 2(携帯モード) | 本体画面は1080p・最大120Hz | ソフトが対応していること | 最大120Hz |
| Xbox Series X | 4K、最大120FPS | 対応コンテンツとディスプレイ | HDMI VRR・AMD FreeSync |
| Xbox Series S | ゲーム解像度1440p、最大120FPS | 対応コンテンツとディスプレイ | HDMI VRR・AMD FreeSync |
PS5/PS5 Pro
ソニーのPS5の解像度を変更する方法によると、120Hz出力は「ゲームとテレビがそれぞれ120Hzに対応している場合」に使えます。
映像出力の設定には「1440p出力をテスト」という項目もあり、つないだ画面が1440pの60Hz/120Hz、VRRのどれに対応しているかを本体側で確かめられます。
4Kの120Hzで遊ぶには、テレビ側のHDMI 2.1端子と、PS5付属のケーブルか4K 120Hz対応のウルトラハイスピードHDMIケーブルが必要です。
PS5 Proの8K出力は、8K/60HzとDSCに対応したディスプレイが前提で、8Kで出している間はVRRが無効になります。
8Kは解像度を上げる機能なので、滑らかさを求める話とは別物だと考えてください。
Nintendo Switch 2
任天堂のNintendo Switch 2の機能・仕様では、TVモードの映像出力は最大4K・60fpsで、1920×1080か2560×1440を選んだときに120fpsに対応すると書かれています。
つまり、4Kと120fpsは同時に選べません。
TVモードのVRRは発売当初は使えませんでしたが、2026年9月に配信された本体更新(バージョン23.0.0)で対応しました。
ドック側の更新も必要で、ソフトとテレビの両方が対応しているときにだけ働く仕組みです。
Xbox Series X|S
マイクロソフトの製品ページでは、Xbox Series Xが4K・最大120FPS、Xbox Series Sがゲーム解像度1440p・最大120FPSとされています。
どちらもHDMI 2.1端子を1基備え、HDMI機能として自動低待機時間モード、HDMI可変リフレッシュレート、AMD FreeSyncが並んでいます。
今回確認した3社の公式ページのうち、FreeSyncの名前まで挙げているのはXboxだけでした。
公式にFreeSync対応をうたっている分、FreeSync対応のPCモニターと組み合わせるときの安心感はXboxが一歩上です。
コンソール勢は「HDMIで何Hzまで入るか」を見る
店にいた頃、こんな相談を受けたことがあります。
「240Hzのモニターを買ったのに、PS5の設定に120までしか出てこない。初期不良ですか?」
もちろん初期不良ではありません。
ゲーム機側の上限が120なので、モニターがいくら速くてもそこで止まります。
もうひとつの落とし穴が端子です。
ゲーム機の映像はどれもHDMIで出てきますが、PC向けモニターの箱に大きく書かれた「最大◯◯Hz」はDisplayPort接続時の値で、HDMIでつなぐと上限が下がるモデルもあります。
見るべきは箱の数字ではなく、仕様表の「HDMI接続時」の欄です。
4Kで120Hzを狙うなら、モニター側にもHDMI 2.1対応の端子が必要になります。
一方、PS5とSwitch 2は1440pでも120で遊べますし、Series Sはもともとゲーム解像度が1440pです。
コンソール用としては、1440pの120Hzがいちばん現実的な落としどころだと僕は考えています。
PCモニターならではのクセもあります。
ソニーは先ほどのページで、パソコン用モニターを使っていて120Hz対応のゲームが正しく表示されないときは、120Hz出力をオフにするよう案内しています。
画面が真っ暗になったり映像が乱れたりしたら、モニターの故障を疑う前にこの設定を試してください。
買う前に確認しておきたいのは、次の5点です。
- HDMI接続時の最大リフレッシュレートが120Hz以上あるか
- 1440pの120Hz入力に対応しているか
- 4Kで120Hzを狙うなら、HDMI 2.1端子があるか
- HDMI接続でVRRが使えるか
- ケーブルは本体付属品か、ウルトラハイスピードHDMIケーブルか
PCゲーマーは「出せるfps」から逆算する
PCになると話が変わります。
ゲーム機と違って上限がなく、グラフィックボードと設定しだいで200fps、300fpsも出せるからです。
基準にするのはモニターの数字ではなく、「自分のPCがそのゲームで安定して出せるfps」のほうです。
- 60Hzから初めて乗り換えるなら144Hzか165Hz
- 競技系FPSで240fps前後を安定して出せるなら240Hz
- 360Hz以上は、大会やランク上位を本気で狙う人の領域
解像度とのトレードオフも避けて通れません。
フルHD(1920×1080)からWQHD(2560×1440)に上げると描く画素の数は約1.8倍、4K(3840×2160)なら4倍になるので、同じPCでもfpsは下がります。
競技系FPSはフルHDで240Hz、RPGやオープンワールドはWQHDで144〜165Hz、4Kは画質優先でHzは控えめに、というのが組み合わせの基本です。
Hzを上げるなら、応答速度も一緒に見てください。
応答速度は画面の色が切り替わるのにかかる時間で、240Hzだと1コマが約4.2msしかないため、切り替えがこれより遅いと前のコマの残像を引きずったまま次のコマが来ます。
スペック表の「1ms」には、色の変化を測る「GtG」と、見た目のブレを測る「MPRT」という別々の物差しがあり、同じ1msでも中身は違います。
比べるときは、同じ物差しの数字どうしで比べましょう。
応答速度を速める「オーバードライブ」を最大にすると、動く物の縁が白っぽく光る逆残像が出ることがあるので、僕はいつも中間の設定から試しています。
もうひとつ、fpsがHzとずれると、画面が横に裂けたように見える「ティアリング」やカクつきが起きます。
G-SYNCやFreeSyncといったVRRは、モニターの書き換えをPCのfpsに合わせてこれを抑える機能で、fpsが上下しやすい重いゲームほど効果がはっきり出ます。
遊び方別、何Hzを買えばいいかの早見表
ここまでの話を、遊び方別にまとめます。
| 遊び方 | おすすめのHz | 解像度の目安 |
|---|---|---|
| Switch 2をTVモードで | 120Hz以上(144Hz級) | 1080p〜1440p |
| PS5・XboxでRPGやアクション | 120Hz以上(144Hz級) | 4Kまたは1440p |
| PS5・XboxでFPSや格闘ゲーム | 120Hz以上(144Hz級) | 1440pまたは1080p |
| PCでRPG・オープンワールド | 144〜165Hz | 1440p |
| PCで競技系FPS | 240Hz以上 | 1080p〜1440p |
| ゲーム機とPCを1台で兼用 | 144〜165Hz(HDMIで120Hz入力可のもの) | 1440p |
ゲーム機の行がどれも同じなのは、手抜きではありません。
上限が120でそろっているので、違いが出るのは解像度と端子のほうなんです。
ゲーム機とPCを兼用するなら、PCはDisplayPort、ゲーム機はHDMIと端子を分けて挿しておくと、入力切り替えだけで行き来できます。
僕の部屋のメインモニターもこの形で、PCとゲーム機を行き来しても配線を一切触らずに済んでいます。
それと、僕の経験では、モニターはゲーム機本体より長く使う道具です。
次の世代の本体まで付き合うつもりで、端子に余裕のあるモデルを選んでおくと、買い替えのたびに悩まずに済みます。
次世代機の発売時期の見通しは、【2026年最新】現行ゲーム機の世代交代はいつ?次世代機の噂と発売サイクルまとめにまとめています。
買い替えで余った古いモニターの行き先
60Hzの古いモニターも、捨てるのはまだ早いです。
攻略サイトや配信のコメント欄を映すサブモニターに回せば、メインの画面をゲームに専念させられます。
置き場所がなくて手放すなら、元箱、付属ケーブル、スタンドのネジまでそろえておくと、引き取り先での評価が変わります。
買取カウンターに立っていた頃も、付属品の欠品はいちばん分かりやすい減額ポイントでした。
ドット抜けや有機ELの焼き付きは事前に自分の目で確かめておき、値段は時期や状態で変わるので、使わないと決めたら早めに動くのがおすすめです。
まとめ
- 画面の滑らかさはHzとfpsの遅いほうで決まり、Hzを上げるほど体感の伸びは小さくなる
- PS5・PS5 Pro、Switch 2、Xbox Series X|Sは、どれも公式仕様で「120」が上限
- Switch 2のTVモードは4Kだと60fpsで、120fpsは1080pか1440pを選んだときだけ
- 4K 120HzにはHDMI 2.1が必要で、モニターはHDMI接続時の最大Hzを確認する
- PCは自分のPCが安定して出せるfpsから逆算し、解像度・応答速度・VRRとセットで選ぶ
240Hzという数字は魅力的ですが、ゲーム機で遊ぶなら、その数字に払うお金を解像度やHDMI 2.1端子に回したほうが満足度は上がります。
遊ぶ機種とジャンルを先に決めて、スペック表のHDMIの欄を見る。
この順番さえ守れば、モニター選びで大きく外すことはありません。
出典
本記事の執筆にあたり、以下の情報を参考にいたしました。
- PS5の解像度を変更する方法 – PlayStationサポート(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
- 機能・仕様|Nintendo Switch 2 – 任天堂
- Xbox Series X – Xbox(Microsoft)
- Xbox Series S – Xbox(Microsoft)
