コントローラーのスティックドリフト、修理と買い替えどちらが正解?

コントローラーのスティックドリフト、修理と買い替えどちらが正解?

「スティックに触ってないのに、キャラがじわじわ歩いていく」「カメラが勝手に回って画面酔いしそう」。

どうも、「ゲーム機乗りかえナビ」管理人のコウです。
中古ゲームショップの買取カウンターに8年立ち、数千台のゲーム機とコントローラーを査定してきました。
受付で最初にやるのは、スティックを倒して離し、入力がちゃんと真ん中に戻るかの確認です。
戻らない個体、いわゆる「スティックドリフト」を起こしたコントローラーは、本当によく持ち込まれていました。

勝手に動き出したコントローラーを前にすると、修理に出すか新しいのを買うかで迷いますよね。
先に答えを書いておきます。
保証期間内なら、メーカー修理一択です。
保証が切れているなら、有償修理の料金は新品のおよそ6〜7割なので、修理を待てるかどうかと、そのコントローラーへの思い入れで決めてください。
自分で分解して直すのは、メーカー修理を二度と頼めなくなってもいい個体だけにしましょう。

この記事では、Joy-Con(Switch)、Joy-Con 2(Switch 2)、DualSense(PS5)、Xboxワイヤレスコントローラーを対象に、修理前に試すこと、3つの選択肢の費用とリスク、状況別の選び方を、各メーカーの公式情報をもとに整理します。

まず「保証期間内かどうか」を確認する

修理か買い替えかを考える前に、保証が残っているかを確かめてください。
期間内なら、正常な使い方で起きた故障はメーカーが無償で対応してくれるので、ほとんど悩まずに済みます。

メーカー保証期間保証を受けるときに出すもの
任天堂(Joy-Con)購入日から1年箱などの保証書、またはレシートなどの購入証明
任天堂(Joy-Con 2)本体セットに同梱のものは本体の初回設定日から1年、単品で買ったものは購入日から1年単品購入はレシートなどの購入証明
ソニー(DualSense)新品の購入日から1年購入日・販売店名・製品名が入ったレシートや納品書
マイクロソフト(Xbox)公式サイトにサインインして確認コントローラーのシリアル番号

ソニーは、購入証明がなければメーカー保証の適用外で、後から送っても適用されないとしています。
Xboxのシリアル番号は、電池を入れる部分の内側、バーコードの下にある14文字です。
Switch 2に同梱されていたJoy-Con 2は本体の初回設定日で判定されるので、レシートが見つからなくても諦めなくて大丈夫です。

見落としがちなのが、保証の締め切りの数え方です。
任天堂の保証規程には「保証期間中に修理依頼品が任天堂サービスセンターに到着する必要がございます」とあり、ソニーのアフターサービス規定も、購入日から修理拠点に届くまでが1年以内であることを条件にしています。
発送した日ではなく、届いた日で判定されるわけです。
購入から11か月を過ぎてドリフトに気づいたなら、様子見はせずにすぐ申し込んでください。

修理に出す前に試したいこと

ドリフトに見えても、設定のズレや一時的な通信の不具合なら、ここで直ります。
どれもお金はかからないので、申し込む前に一通り試しておきましょう。

Switch/Switch 2(Joy-Con・Joy-Con 2)

任天堂のQ&A「スティックを触っていないのに、勝手にキャラクターや画面が動いてしまいます。」では、本体のシステムバージョンを最新にしたうえで、次の操作を試すよう案内されています。

  • シンクロボタンを何度か短く押す(本体に取り付けている場合は外してから)
  • スティックを補正する
  • コントローラーを登録し直す
  • Joy-Conを本体に取り付けて、同じ症状が出るか確かめる

スティックの補正は、HOMEメニューの「設定」から、Switchなら「コントローラーとセンサー」、Switch 2なら「コントローラーと周辺機器」を選び、「スティックの補正」に進みます。
Joy-Conを横持ちにしていると補正できないので、本体に取り付けるか縦持ちにして行ってください。
操作を間違えるとかえって反応がおかしくなりますが、その場合は「初期設定にもどす」でやり直せます。

PS5(DualSense)

ソニーのオンライン修理受付サービスのページでは、「アナログスティックが勝手に動く、反応が悪い場合」の対処として、ゲーム側にスティックの設定があれば変えてみること、コントローラーをリセットすることが挙げられています。
リセットは、PS5の電源を切ってから、コントローラー背面にある小さなリセットボタンを爪楊枝などで3〜5秒長押しし、USBケーブルでPS5につないでPSボタンを押す手順です。

Xbox(ワイヤレスコントローラー)

Xboxは「Xbox アクセサリ」アプリに、スティックの再調整ツールがあります。
本体なら、ガイドの[プロフィールとシステム]から[設定]→[デバイスと接続]→[コントローラーとヘッドセット]で開けます。
マイクロソフトのXbox アクセサリの再調整ツールの使用では、再調整の前にファームウェアの更新を確認するよう書かれています。
1つのゲームだけで症状が出るならゲーム側のデッドゾーン設定を見直し、別の機器でも同じ動きになるなら修理か交換が必要な場合がある、という切り分け方も載っています。

補正で直らないなら、修理のサイン

同じページには、再調整ツールでは「通常の摩耗や破損によるドリフト」など、すべての問題を解決できるわけではないという注意書きもあります。
補正やリセットでいったん直っても数日でまた流れ出すなら、スティック内部の部品がすり減っている可能性が高いと考えてください。
ここから先が、修理か買い替えかの判断になります。

ちなみに清掃をするなら、柔らかい布でスティックの根元を拭く程度に留めておきましょう。
隙間に洗浄スプレーを吹き込むと、液体が内部に入って別の故障を呼びます。
メーカーごとに認めている拭き方が違う点は、ゲーム機の黄ばみ・ヤニ汚れは落とせる?売る前にできるクリーニング術で比べています。

メーカー修理・自分で分解・買い替えを比べる

補正で直らなかった場合の選択肢は3つです。
ざっくり並べるとこうなります。

メーカー修理自分で分解して直す買い替え
費用保証内は無料、保証外は有償交換部品と工具の代金新品の価格
手元に戻るまで往復の配送と修理期間ぶん待つ部品が届けばその日に作業できる買ったその日から遊べる
リスクほぼなし失敗すると壊れる。メーカー修理を断られる出費が一番大きい

メーカー修理の費用と期間

保証が切れていても、メーカーの有償修理は使えます。
公式に出ている料金と、新品の希望小売価格を並べるとこうなります。

コントローラー保証外の修理料金(税込)新品の希望小売価格(税込)新品に対する割合
Joy-Con(1本)2,860円4,114円約70%
Joy-Con 2(1本)3,960円5,480円約72%
DualSense7,480円(修理/交換)11,480円〜(カラーで異なる)約65%
Xboxワイヤレスコントローラー公式ページで確認できずーー

任天堂の金額は修理の参考価格 Nintendo Switchと、そのSwitch 2版のページに載っているもので、Joy-Conを左右2本とも出すなら2本分かかります。
DualSenseの7,480円は、先ほどのソニーのページに載っている料金です。
どちらも参考価格なので、申し込み前に最新の金額を確認してください。
Xboxは、保証期間内ならシリアル番号を入力して交換を依頼する仕組みで、保証外の有償修理の料金は日本語の公式ページでは見つけられませんでした。
保証が切れたXboxのコントローラーは、公式サポートのチャットで扱いを確かめてから決めるのが確実です。

修理期間は、任天堂が「任天堂サービスセンター到着後、通常10日から2週間ほど」、ソニーが到着後「数日 – 7日」としていて、ソニーは申し込みが多く返却まで最大1か月かかる場合があるとも告知しています。
どちらもコントローラーだけの故障なら本体を送る必要はありませんが、往復の配送を含めると、しばらくはそのコントローラーなしで過ごす前提で考えておきましょう。

自分で分解して直す場合のリスク

ネット通販では互換品のスティック部品と工具のセットが売られていて、交換手順の動画もすぐ見つかります。
部品代だけで済むので魅力的に見えますが、メーカー修理との相性は最悪です。

任天堂の修理サービス規程は、交換や修理を断る場合として「当社によらない分解、改造(ソフトウェアを含む)、修理等が行われた痕跡がある場合」を挙げています。
ソニーのアフターサービス規定にも、「不当な修理/分解/改造が行われた痕跡がある場合」は修理・交換を断ると書かれています。
一度自分で開けたコントローラーは、作業に失敗しても、あとで別の部分が壊れても、メーカーに直してもらえない可能性が高いということです。
保証期間内のコントローラーを分解するのは、無料修理の権利を自分で捨てるのと変わりません。

Xboxは少し事情が違い、マイクロソフトは保証外のコントローラーを自分で直すための純正交換部品を用意していて、純正部品での修理は限定保証に影響しないとしています。
ただしXboxサポートの該当ページには「コントローラーの交換コンポーネントは、米国でのみ使用できます」とあり、日本では選べません。
国内で分解修理をするなら、基本的には純正ではない部品を使うことになります。

例外はDualSense Edgeです。
スティックがモジュール式になっていて、ソニーの修理料金表にも「スティックモジュール(DualSense Edge ワイヤレスコントローラー用)の交換」が2,010円で別に載っています。
Edgeを使っているなら、コントローラー丸ごとではなくモジュール単位で考えられます。

買い替えるなら気をつけたいこと

買い替えの強みは、待ち時間がゼロなことです。
週末に友だちと遊ぶ約束がある、毎日のログインボーナスを落としたくない、という人にとって、2週間の空白は長すぎます。

純正以外のコントローラーを選ぶ場合は、ドリフトしにくさをうたう製品でも、振動やモーション操作など純正と同じ機能がすべて使えるとは限りません。
買う前に、自分が遊ぶゲームで使う機能に対応しているかを製品ページで確かめてください。

状況別、僕ならこう選ぶ

状況選ぶもの理由
保証期間内メーカー修理無料で直る。分解すると修理を断られる
保証外で、2週間ほど待てるメーカー修理新品の6〜7割の費用で純正の状態に戻る
保証外で、すぐに遊びたい買い替え待ち時間ゼロ。古い方は修理して2台目にする手もある
限定デザインなど思い入れがあるメーカー修理同じものが新品で手に入らないことが多い
同じコントローラーで再発を繰り返している買い替え有償修理を2回すると新品の価格を超える
メーカー修理を受けられなくなってもいい自分で分解部品代で済むが、失敗の責任は自分で負う

注目してほしいのは、再発を繰り返している場合です。
有償修理が新品の約7割ということは、2回出した時点で新品を1台買うより高くつきます。
1回目は修理、2回目は買い替えと決めておくと迷いません。

僕自身は、保証が切れたJoy-Conでも、まずは修理に出す派です。
修理に出している間はProコンで乗り切ります。
2週間ほど待つだけで、遊び込んだ相棒がそのまま戻ってくるなら悪くない取引です。

元査定員から:ドリフトしたコントローラーは査定でどう見られるか

最後に、売るときの話を少しだけ。
僕がいた店では、スティックを離しても入力が中央に戻らない個体は動作不良として扱い、ジャンク品の区分に回していました。
店によって基準は違いますが、ドリフトしたままだと動作品の価格はつきにくいと考えておくのが無難です。

本体とセットで売る場合も、付属のJoy-Conが1本ドリフトしているだけで、セット全体の評価に響くことがあります。
さらに不利なのが分解の跡で、クリーニングの記事で紹介したゲオの査定基準でも、本体の分解・改造跡はジャンク品の基準に入っていました。
いずれ売るつもりなら、保証が残っているうちにメーカー修理で直しておくのが一番得です。

まとめ

  • ドリフトに気づいたら、まず保証期間内かを確認する。任天堂もソニーも、期間内に修理拠点へ届いていることが条件
  • 修理の前に、本体やファームウェアの更新、スティックの補正や再調整、リセットを試す
  • 補正で直っても数日で再発するなら、部品の摩耗を疑う
  • 保証外の有償修理は新品のおよそ6〜7割。2回目からは買い替えのほうが安い
  • 任天堂とソニーの規程では、自分で分解した痕跡があると修理を断られる
  • 売る予定があるなら、保証内に直しておく

スティックが勝手に動くのは、それだけたくさん遊んだ証拠でもあります。
直して相棒として使い続けるか、新しいコントローラーに乗りかえるか。
どちらを選ぶにしても、分解だけは最後の最後に取っておいてください。

出典

本記事の執筆にあたり、以下の情報を参考にいたしました。

  1. 【Switch 2 / Switch】スティックを触っていないのに、勝手にキャラクターや画面が動いてしまいます。 – 任天堂サポート
  2. 修理の参考価格 Nintendo Switch – 任天堂サポート
  3. オンライン修理受付サービス – PlayStation サポート(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
  4. Xbox アクセサリの再調整ツールの使用 – Xbox サポート(マイクロソフト)