実家で発掘したファミコン・スーファミ、捨てる前に価値を調べる方法

実家で発掘したファミコン・スーファミ、捨てる前に価値を調べる方法

「実家の押し入れからファミコンが出てきた。もう動かないだろうし、不燃ごみでいいか」。
お盆や年末年始に実家を片付けていると、そんな段ボールに出くわすことがありますよね。

どうも、「ゲーム機乗りかえナビ」管理人のコウです。
中古ゲームショップの買取カウンターに8年立ち、レトロゲームも15年ほど集めてきました。

先にお伝えしておくと、ファミコンやスーファミは、本体だけで高い値段がつくことはそれほど多くありません。
ただ、型番、付属品、状態、そして一緒に出てきたソフトや周辺機器しだいで、話はかなり変わります。
捨てるかどうかは、30分ほど確かめてから決めても遅くありません。

この記事では、段ボールの中身の仕分けから、型番の見分け方、電源を入れる前の安全確認、相場の調べ方、手放すときの店の選び方まで、元査定員が実際にやる順番で解説します。

段ボールの中身を、まず全部並べる

最初にやるのは、中身を床に全部出して種類ごとに分けることです。
査定カウンターでも、まず付属品が揃っているかを数えるところから始めていました。

  • 本体(ファミコン、スーファミ、ディスクシステムなど)
  • コントローラー
  • ACアダプタ
  • テレビにつなぐケーブル類(RFスイッチ、AVケーブル)
  • ソフト(カセット、ディスクカード)
  • 外箱、説明書、箱の中の仕切りや発泡スチロール
  • 周辺機器や専用コントローラー

このとき、箱と説明書は中身と同じ場所に置いてください。
実家の片付けでは、色あせた紙箱が古紙と一緒に縛られて出されがちですが、レトロゲームでは箱そのものが査定の対象になります。
付属品で金額がどう変わるかは遊び終わったゲームソフトは「箱・説明書あり」で査定額が変わるで詳しく書いているので、迷ったら先に読んでみてください。

見慣れない形の本体が混ざっていたら、海外版や他社製の互換機かもしれません。
次で紹介する型番の表に当てはまらなければ、任天堂の国内版ではないと考えてください。

本体の裏を見て、型番を確かめる

次に、本体をひっくり返してください。
底面のシールに「HVC-001」「SHVC-001」のような型番が書かれていて、これで機種が特定できます。

機種型番見分けるポイント
ファミリーコンピュータHVC-0011983年7月15日発売。コントローラーが本体から外れず、2コンにマイクが付いている
ニューファミコンHVC-1011993年発売。AVケーブルでつなげる小型版で、コントローラーは抜き差し式
ディスクシステムHVC-022ファミコンと組み合わせて使うディスクドライブ。RAMアダプタ(HVC-023)を介してつなぐ
スーパーファミコンSHVC-0011990年11月21日発売
スーパーファミコンジュニアSHVC-1011998年3月27日発売のコンパクト版

数字の話をすると、任天堂のヒストリカルデータに載っている連結販売実績数量推移表では、国内のハード販売台数はファミコンが累計1,935万台、スーパーファミコンが1,717万台です。
これだけ売れた機械なので、本体そのものは珍しいものではありません。
同じ機種の中で差がつくのは、付属品と状態、そして製造時期による仕様の違いです。

初代ファミコンなら、コントローラーのボタンを見る

初代ファミコンは、発売初期のコントローラーのA・Bボタンがゴム製の四角いボタンで、のちにプラスチック製の丸ボタンへ変わっています。
コレクターはこの四角ボタンの個体を初期型として区別するので、相場を調べるときも「四角ボタン」を検索語に入れ、丸ボタンの個体とは分けて見てください。

電源を入れる前に、プラグとコードを点検する

動くかどうか試したくなる気持ちはよく分かります。
それでも、何十年も押し入れにあったACアダプタを、いきなりコンセントに挿すのはやめてください。

NITE(製品評価技術基盤機構)の注意喚起プラグ・コード・コンセントの事故で気をつけるポイントによると、2019年から2024年までの6年間に起きた家電製品のプラグ・コード・コンセントの事故は219件で、その8割以上が火災につながっています。
同じページでは帰省先の家電も含めて確認するよう呼びかけていて、実家の押し入れから出てきた機械はまさにこのケースです。

NITEが挙げているチェック項目のうち、ゲーム機に関係するのはこの4つです。

  • 電源プラグに破損・変形・変色がないか
  • 電源プラグにほこりが溜まっていないか
  • 電源コードに破損・硬化・変色がないか
  • コンセントに挿したときに緩みがないか

ほこりが溜まっているだけなら、コンセントから抜いた状態で乾いた布で拭き取ってから見直します。
破損や変色、硬くなったコードがひとつでも見つかったら、そのアダプタで通電するのはやめておきましょう。
問題がなくても、使うのは取扱説明書や本体の表示で指定されたACアダプタだけにして、プラグの形が合うからといって別の機械のものを挿さないこと。
通電中はそばを離れず、焦げたようなにおいや異常な熱を感じたら、すぐにプラグを抜いてください。

中を見ようとして本体のネジを外すのもNGです。
査定では、分解の跡があるだけで評価が大きく下がります。
しかも任天堂の修理の受付が終了した商品には、ファミコン、ディスクシステム、ニューファミコン、スーパーファミコン、スーパーファミコンJr.がすべて並んでいます。
壊してしまったら、メーカーに直してもらう道はもう残っていません。

初代ファミコンが映らないのは、故障とは限らない

初代ファミコンは、RFスイッチを通してアナログ放送の空きチャンネルに映像を流す仕組みです。
今の地デジ用テレビとは信号の方式がまったく違うので、アンテナ端子につないでも基本的に映りません。
画面が真っ暗でも、それだけで「壊れている」と決めつけないでください。
アナログのチューナーを持つ古いビデオデッキを経由すれば映せる場合もありますが、査定前の確認のためだけに機材を揃えるほどのことではありません。

ニューファミコンやスーファミはAVケーブルでつなげますが、最近のテレビにはその映像入力端子自体がない機種もあります。
確かめる手段がなければ、「動作未確認」のまま査定に出して大丈夫です。
レトロゲームの専門店には検品用の環境があるので、確認は任せてしまったほうが安全です。

相場は「売れた値段」で調べる

型番と状態が分かったら、いよいよ相場です。
見るべきなのは出品中の値段ではなく、実際に売れた値段。
僕が週1回の相場チェックでやっている手順を、そのまま書きます。

  1. 機種名と型番をセットで検索する(例:「スーパーファミコン SHVC-001」)
  2. メルカリでは、絞り込みの「販売状況」で「売り切れ」を選ぶ
  3. Yahoo!オークションでは「落札相場」の検索で、落札済みの価格を見る
  4. 「箱付き」「本体のみ」「動作確認済み」「ジャンク」に分けて記録する
  5. 直近の数か月に絞り、極端に高い1件と安い1件は外す
  6. レトロゲームを扱う買取店の買取価格表と見比べる

相場は時期と状態で大きく変わります。
半年前の数字や、状態の違う個体の数字を当てはめても、手元の1台の値段は分かりません。

もうひとつ覚えておいてほしいのは、フリマの売れた値段は個人が個人に売った金額で、お店に売るときの金額とは別物だということです。
その差がどこから生まれるのかは、レトロゲームブームはなぜ終わらないのか。中古市場で値上がりする名作の共通点で店側の事情まで書いています。

まとめ売りとジャンクの値段も見ておく

フリマには「本体とソフト20本セット」のようなまとめ売りもよく出ていますが、総額を本数で割って1本あたりの相場にするのはやめてください。
総額は中身の当たり外れで決まっているので、割り算しても手元の1本の値段にはなりません。

逆に、動作を確かめていない手持ちと比べるなら、「ジャンク」と書かれて売れた個体の値段がいちばん近い基準になります。
動作確認済みの値段だけを見て期待しすぎないように、両方を並べておくと落ち着いて判断できます。

値がつきやすいもの、つきにくいもの

査定カウンターで見てきた傾向を表にまとめます。
金額そのものは時期で動くので、「どちらに転びやすいか」の目安として見てください。

見るところ値がつきやすい値がつきにくい
付属品外箱・説明書・箱の中の仕切りまで揃っている本体のみ、ACアダプタやケーブルがない
動作電源が入り、ソフトが起動する通電しない、ボタンが反応しない
外観日焼けや黄ばみが少なく、においがない強い黄ばみ、タバコのにおい、分解の跡
ソフト箱・説明書付き、当時の出荷が少なかったタイトル大ヒット作のカセットだけ

ソフトについて補足すると、同じ任天堂の資料ではファミコンのソフトは国内だけで累計2億2,586万本売れています。
誰もが持っていたヒット作は、それだけ市場に残っている数も多いわけです。

実家の本体やカセットには、子どもの頃に書いた名前やシールが残っていることもよくあります。
減額の対象にはなりますが、除光液やシンナーでこすると印字や表面まで溶けて、もっと悪い状態になります。
剥がれかけたラベルを無理に剥がすのも同じで、そのまま持ち込んでもらったほうが、査定する側としてはずっと助かりました。

査定員時代、実家の片付けで出てきたという段ボールを丸ごと持ち込まれることがよくありました。
本体は黄ばんでいてジャンク扱いでも、底のほうから箱付きのソフトや当時の周辺機器が出てきて、査定の中身がガラッと変わる。
そんな箱を何度も見てきたので、本体の見た目だけで「価値なし」と判断して捨てるのは、本当にもったいないと思っています。

手放すと決めたら、捨てる前に査定へ

ゲーム機を捨てるなら、出し方にもルールがあります。
環境省の小型家電リサイクル法の概要では、この法律を「デジタルカメラやゲーム機等」の使用済み小型電子機器の再資源化を進めるためのものと説明しています。
同じページで公開されている法律の概要資料によると、回収方法は市町村がそれぞれ選ぶ仕組みで、回収ボックス、資源ごみの区分、ピックアップ回収など、出し方は自治体によって違います。
処分するときは、お住まいの自治体の分別ルールを確認してください。

ただ、僕なら捨てる前に一度査定に出します。
電源が入らない本体でも、部品取りのジャンク品として値段をつける店はありますし、値段がつかなかったときに初めて自治体の回収に回せば十分です。
もちろん、動くと分かって久しぶりに遊びたくなったなら、手元に残すのもありです。

査定先は、レトロゲームに強いゲーム専門の買取店を選んでください。
総合リサイクルショップだと、四角ボタンかどうかや、箱の中の仕切りが残っているかまでは値付けに反映されないことがあります。
近くに専門店がなければ、宅配買取が便利です。
実家から段ボールごと発送すれば、重たい荷物を持ち帰る手間もかかりません。
申し込む前に、店の案内でレトロゲームを扱っているか、動作未確認品やジャンク品も受け付けているかを見ておくと、送ってからの行き違いを防げます。

送る前に、次のことだけやっておきましょう。

  • 箱・説明書・ソフトは、どれとどれがセットか分かるようにまとめておく
  • ACアダプタやケーブルは、使えるか分からなくても一緒に入れる
  • 動作を確かめていないものは「未確認」とそのまま伝える
  • 掃除は固く絞った布で拭く程度にとどめる

まとめ

  • 段ボールの中身を全部出し、本体・付属品・ソフト・箱と説明書に分ける
  • 本体底面の型番で機種を特定する。初代ファミコンは四角ボタンかどうかも見る
  • 通電前にプラグとコードを点検し、指定のACアダプタだけを使う。分解はしない
  • 初代ファミコンが今のテレビに映らないのは、故障とは限らない
  • 相場は「売り切れ」や「落札相場」で売れた値段を、状態別に直近で見る
  • 処分するなら自治体のルールに沿って。その前にレトロゲームに強い専門店で査定を受ける

押し入れで30年眠っていたファミコンも、誰かにとってはいま探している1台かもしれません。
ゲームは遊ばれてこそ、機械は動いてこそ。
不燃ごみの袋に入れる前に、次に遊んでくれる人へバトンを渡せないか、確かめてみてください。

出典

本記事の執筆にあたり、以下の情報を参考にいたしました。

  1. 修理の受付が終了した商品 – 任天堂サポート
  2. 汚れ、踏まれ、引っこ抜かれる ~『プラグ・コード・コンセントの事故』で気をつけるポイント~ – 製品評価技術基盤機構(NITE)
  3. 小型家電リサイクル法 ~法律の概要・関係法令~ – 環境省
  4. ヒストリカルデータ(連結販売実績数量推移表) – 任天堂 株主・投資家向け情報